座席移動用リフト

イーグル2は、お体の不自由な方のケアを専門とする企業によりニュージーランド航空向けに開発された座席移動用リフトです。

この座席移動用リフトは、オークランド、ウエリントン、クライストチャーチ、およびダニーデンの各空港でご利用いただけます。(小型機による運航便は除きます。また、日本の空港には配備しておりませんので、ご注意ください。)

ご利用の流れ

リフトは吊り具を使用してお客様を車椅子から持ち上げます。その後、そのまま飛行機の通路を通過し、お客様を座席へと下ろします。なお、このリフトは体重200kgまでのお客様にご利用いただけることが確認されています。車椅子から座席までの移動所要時間は、約5分です。ご利用の流れを4つのステップに分けてご紹介いたします。

1) 吊り具の装着

車椅子にお座りの状態で、スタッフが吊り具を装着させていただきます。この作業には約1分ほど要します。お客様のプライバシー保護の観点から、この作業はボーディング・ブリッジ(搭乗橋)内で行います。(状況により他の場所で行うことがあります。)必要に応じてお客様の姿勢を補助しながら、吊り具をお客様の背中から座面にあたる部分にかけて装着します。その後、ストラップを使用して膝を固定します。これは、飛行機の通路を移動する際に、お客様のプライバシーと安全を確保するためです。装着しやすいよう、このストラップはテフロン加工されています。必要に応じて、上肢を固定するためのストラップもご用意しています。座席移動用リフトをご利用の際は、ズボンの着用をおすすめいたします。

2) 機内へ移動

機内に入り、お客様の車椅子をリフトの下に固定します。車椅子の車輪とリフトを、特殊構造の連結器具で固定します。その後、吊り具をお客様の前2箇所、後ろ 2箇所の合計4カ所でリフトに固定します。脚を持ち上げるためのストラップは高さの調節が可能です。リフトの電動モーターでお客様を持ち上げ、車椅子を外します。

3) 通路の移動

リフトは90度回転し、お客様は操縦室側(機体前方)を向きます。スタッフ2名がお客様を座席までご案内いたします。リフトを使って移動が可能な座席は、各通路の右側の座席のみです。

4) 座席への移動

座席を少し倒し、アームレストを上げます。(状況によりアームレストを下げた状態で移動する場合もあります。)その後、リフトを使ってゆっくりと座席に移動します。

よくあるご質問

Q: 電動車椅子でも座席移動用リフトを使えますか?
A: この座席移動用リフトは、ほとんどの車椅子に対応できるよう幅の調整が可能です。

Q: 自分の車椅子を飛行機のドアまで使うことができますか?また、到着地でも飛行機のドアまで運んでもらい、すぐに使うことができますか?
A: ほとんどの場合で可能です。ただし、ボーディング・ブリッジ(搭乗橋)のない空港では、空港設置の車椅子のご利用をお願いする場合があります。その場合、座席から車椅子への移動に際しては、ご利用条件を満たす状況であれば、座席移動用リフトをご利用いただくことも可能です。

Q: 吊り具の固定や、座席への移動に際してのプライバシーは保たれますか?
A: 吊り具の固定には1分程度の時間を要し、無人のボーディング・ブリッジ(搭乗橋)、またはプライバシーに配慮した場所で行います。座席へは他のお客様よりも先にご案内します。ご案内中の機内は、スタッフのみです。

Q: どうしてズボンの着用が望ましいのですか?
A: 吊り具を固定する際、お客様の脚に直接触れる場合があります。そのため、お客様のプライバシー保護の観点から、着用をおすすめしています。ご希望に応じて、女性または男性のスタッフを指定していただいても結構です。

Q: ボーディング・ブリッジのない搭乗口を使用する場合は?
A: ご搭乗には階段の昇り降りが必要ですので、ハイリフト車を手配するなどしてお手伝いいたします。

Q: 他の乗客よりも先に搭乗することは可能ですか?
A: はい。飛行機へは他のお客様よりも少し早くご案内いたします。

Q: 座席移動用リフトは事前に予約が必要ですか?
A: はい。旅行代理店を通じてご予約の際は、その旨をお伝えください。オンラインでご予約の場合は、お客様情報を入力される際に、座席移動用リフトのオプションを選択してください。

Q: 座席移動用リフトを使用せずに、付き添い人にサポートしてもらうことも可能ですか?
A: はい。付き添いの方がサポートできる場合には、もちろん可能です。スタッフは必要に応じて下肢のサポートをさせていただきます。

Q: 飛行機での座席はどのようになりますか?
A: 座席移動用リフトを使用される場合には、各通路の右側(操縦室側を向いた場合)の座席をご利用いただく必要があります。搭乗手続きの際に、スタッフが適切な座席をお選びいたします。

Q: 上肢を固定する器具はありますか?
A: はい。移動の際には、必要に応じて上肢を固定できるストラップをご用意しております。飛行機には飛行中にご利用いただけるハーネスもご用意しております。

Q: 頭部を固定することはできますか?
A: アタッチメントで固定することが可能です。

Q: 吊り具にはサイズがありますか?
A: はい。大、中、小があります。

Q: 吊り具は清潔ですか?
A: はい。吊り具は定期的にクリーニングし、使用前にチェックをしています。

Q: どうして小型機ではリフトが使えないのですか?
A: スペースが限られ利用しにくいため、小型機ではイーグル2はご利用いただけません。

Q: 座席移動用リフトに重量制限はありますか?
A: 体重200kgまでのお客様にご利用いただけます。

Q: 座席移動用リフトは、飛行中も使えますか?
A: いいえ。リフトはニュージーランドの空港に配備しており、客室に乗せて運ぶことはできません。