ニュージーランド国内生産の持続可能航空燃料、燃料供給の安定と安全保障を後押し

ニュージーランド航空とLanzaJet は本日、木質廃棄物や低価値の木製品を使用し、ニュージーランドで持続可能な航空燃料(一般的にSAFと呼ばれる代替ジェット燃料)を製造するための予備調査結果を発表しました。
2024/10/30

この実現可能性調査は、ニュージーランド航空とニュージーランド政府から資金を受け、サイオン社、Z Energy社、WoodBeca社と共同で実施されました。

世界有数のSAF(持続可能航空燃料)技術プロバイダーであり、持続可能燃料の生産者でもあるLanzaJetは、ニュージーランド国内で生産されたSAFが、国内および国際線で必要とされる航空燃料需要の最大4分の1を満たせる可能性があることを明らかにしました。

調査によると、国内で生産された木質廃棄物を原料にSAFを製造すれば、ニュージーランド経済に年間数億NZドルの貢献をもたらし、地域で数百人規模の新しい雇用を創出できる可能性があります。この実現には、大規模なインフラ投資が必要となります。

ニュージーランド航空の、チーフ・サステナビリティ・アンド・コーポレート・アフェアーズ・オフィサーであるキリ・ハニフィンは、この調査の最初の結果は有望ですが、新たなSAF市場を確立し、活性化させることは、ニュージーランドが木質廃棄物のような国産原料の確保を逃がさずに、自国の利用と利益を確保するために非常に重要だと述べています。

「今回の初期調査結果は、ニュージーランドでも国内産の木質廃棄物から代替ジェット燃料を生産できることを裏付けています。長距離航空や貿易に大きく依存し、現在ジェット燃料を100%輸入に頼っている私たちの国にとって、これは非常に前向きな結果です」とハニフィンは述べています。

SAFのような代替ジェット燃料は、現在、長距離航空による二酸化炭素排出に対処するための唯一の現実的な手段であり、ニュージーランド国民、観光客、輸出業者を世界と繋ぐために極めて重要です」

SAFは現在、世界中の多くの航空会社ですでに少量使用されていますが、航空燃料全体に占める割合はわずかであり、高価なものです。そのため、供給量を増やし、価格を下げるためにできることは何でもする必要があります。必要な国際投資を確保するためには、ニュージーランドが国産SAFを検討する際に、適切な設定や規制環境も必要となります。すでに国際的にかなりの勢いがあり、私たちの意見ではニュージーランドが取り残されることは避けたいです。そうでなければ、資本の流れが他国に流れたり、地元産の貴重な原料がSAFを製造するために他国に取られてしまう恐れがあります」

SAFは、化学的には化石ジェット燃料とほぼ同じであり、飛行機で燃焼された場合の排出量も同じですが、原料の生産から燃焼までのライフサイクル全体において、化石ジェット燃料よりも排出量が大幅に少ないです。例えば、ニュージーランド航空が6月にウエリントンに受け入れた50万リットルのSAFは、同等の化石ジェット燃料と比較し、ライフサイクル排出量を89%削減しました。

LanzaJetの最高経営責任者(CEO)であるジミー・サマーツィスは、同社が実現可能性調査の最初の結果に満足しており、今後もニュージーランドでの事業に専念すると述べています。

「資金を確保し、航空会社が購入できるような価格でSAFを製造するために、新たな産業を構築し、技術に基づき、政策、資本、需要に支えられたビジネス環境をニュージーランドで開発する必要があります。ニュージーランドと同様、航空は世界経済にとって不可欠ですから、多くの国々が将来的に自国のSAFを製造し、輸出するための仕組みを導入しようと迅速に動いています」

 「この調査で評価されたSAFの製造方法CirculAirTMというのは、LanzaTechとLanzaJetの技術を組み合わせ、廃棄炭素をSAFに変換するものです。この製法は、LanzaTechの炭素リサイクルの技術から始まり、ガス化された林業残差をエタノールに変換します。そして、LanzaJetは最先端のATJ(アルコール・トゥ・ジェット)技術を使い、エタノールをSAFに変換します」

「ニュージーランドでは木質バイオマスからのSAF製造が技術的に可能で、条件が整えば早期に事業化できるというのは、大きな朗報です。私たちは今後、家庭廃棄物や商業廃棄物など、ほかの原料が国内SAF生産をさらに魅力的な選択肢にできるかどうか、追加分析を進めていくことを楽しみにしています」と、LanzaJetの最高経営責任者(CEO)ジミー・サマーツィスは述べています。

研究の第二段階は、LanzaTechの炭素リサイクルの技術の原料としての都市廃棄物(家庭廃棄物と商業廃棄物)の可能性を検討するもので、今後数ヶ月で完了する予定です。

 

詳細情報

SAF(持続可能な航空燃料)について

  • SAF(Sustainable Aviation Fuel) は化石燃料ではなく、林業残材、都市廃棄物、使用済み食用油などを原料とした代替ジェット燃料の一種で、ジェット燃料のライフサイクルにおけるカーボンフットプリントを削減できます。

  • 認証を受けており、すでに安全に使用可能。

  • 国際線航空会社では、通常ジェット燃料に混合して利用(燃料ミックスの一部として使用)されます。

LanzaJet について

  • LanzaJet は SAF 技術のリーディングプロバイダーであり、持続可能な燃料の製造者。

  • 廃棄物や低炭素資源から安全な持続可能燃料を製造可能にしています。

  • 独自の Alcohol-to-Jet(AtJ)技術 を用いて、廃棄物由来や持続可能なエタノールから SAF および再生可能ディーゼルを生産。

  • LanzaJet は 2005 年にニュージーランドで設立された LanzaTech(NASDAQ: LNZA) から派生した企業。

本フィージビリティ調査の暫定結果

  • ニュージーランド国内での SAF 生産は、以下のような効果が期待される:

    • 年間 1億200万リットル の非混合 SAF を国内生産

    • 年間 1,100万リットル の再生可能ディーゼルを国内生産 → ディーゼル供給の安全性・レジリエンス向上(防衛・緊急対応・発電機など)

    • 輸入燃料依存の低減によるエネルギー安全保障とサプライチェーンの強化

    • 地方での熟練職の創出と、年間 GDP 約4億3,000万NZドル増加 の可能性

関係機関の協力体制

  • 以下の機関が、フィージビリティ調査実施に関する 覚書(MoU) を締結し、協力して取り組む:

    • ビジネス・イノベーション・雇用省(MBIE)

    • ニュージーランド航空

    • 第一次産業省(MPI)

    • 運輸省(MoT)

    • ニュージーランド貿易企業局(NZTE)

    • 環境省

【ニュージーランド航空について】

ニュージーランド航空は、スターアライアンスに加盟する国際航空会社で、ニュージーランドと日本を含むアジア、オセアニア、北米、南太平洋諸国間を運航。日本からニュージーランドへは直行便で毎日1便運航しています。玄関口オークランドからは、充実したフライトネットワークでニュージーランド国内20都市以上への乗り継ぎが可能です。

2023年、安全性と製品の格付けウェブサイトAirlineRatings.comにて7度目となるエアライン・オブ・ザ・イヤーを受賞。さらに2024年は、同サイトの世界で最も安全な航空会社1位を獲得。乗った瞬間からニュージーランドの自由さ、あたたかさを感じていただけるニュージーランド流のフレンドリーなおもてなしにご好評をいただいております。

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